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小禄どんぐり公園は那覇市田原にある公園で、規模は小さく地域の公園となる施設です。那覇市が発行している広報「市民の友」の情報によると1993年開園とのことです。今日は小禄どんぐり公園のトイレを紹介したいと思います。前回の記事にも書いたよう、今月は居住地である沖縄県のトイレ物件を引き続き紹介します。



■小禄どんぐり公園トイレ
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トイレ外観です。船の形をした建物が特徴的です。トイレは男女共用となっています。



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洗面台はカウンター式でTOTOのL525を使用しています。蛇口はシングルレバー混合栓を使用していますが、お湯は出ません。TOTOのL525系は1970年代に発売された機器で、現在も新規で設置されることが比較的多い機種となっています。



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小便器はTOTOの幼児用小便器U309Cを1台使用しています。洗浄装置は押しボタン式フラッシュバルブを使用しています。こちらのトイレですが、小便器は幼児用小便器1台のみの設置で、普通の小便器は設置されていません。つまり、大人の方々が使用できる小便器が設置されていないので、大便器個室(後述)を使用するとしか言いようがないわけです。規模の小さい児童公園として開園した公園なので、幼児用小便器のみ設置したということも考えられますが、子連れや休憩をされる方も利用されると思うのでせいぜいU308を設置したほうがよかったのではないかと思います。



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大便器個室です。男女共用、多機能トイレ併用となっています。便器はTOTOのサイホンゼット式便器C48+【珍品】S31を使用しています。こちらのトイレですが、見ての通り便器とロータンクの色が違います。そうなのです、破損されたのか便器が2013年頃(?だった記憶がある)にC48の中古品と思われるものに取り替えられました。取り替え前もC48を使用していました。



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TOTOのS31はCOM-ETの情報では1948年に製造を開始していることになっており、発売から72年経った今も形は変わることなく品番も現行となっています。発売初期はC38(初代サイホンゼット式便器)と組み合わせられることもあったり、C48、C21、SK33などの機種と組み合わせ使われていました(筆者自宅のトイレではC716と組み合わせて実用している)。S31も発売から72年目となったロングセラー機種ですが、今年4月、S31とのセットが可能とされていた機種、C21N・CS210CN・C716の3機種が同時に廃番になったので、S31があと何年販売が続くかということが気になります。おそらく現時点では現行となっている同社重度障害者用便器C111や汚物流しSK35が販売されている間はS31の販売も継続されるのではないかと思われます(C111は現行だがS31と同様、ホワイト#NW1のみとなっているほか、SK35は今年度よりホワイト#NW1とパステルアイボリー#SC1の白系2色となっている)。INAXにも同等品であるT-101がありましたが、そちらではinaマーク時代に製造を終了しています。近代建築でS31が使用された物件は2年前に当Blogで取り上げた南風原町にあるはえばる観光案内所のトイレの多機能トイレでSK35と組み合わせて使用していることを確認しているほか、2016年に開店した府中市の「コープみらい府中寿町店」のトイレでも設置されているとの情報を得ています。



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多機能トイレ内にも洗面台は設置されています。洗面台はTOTOのL103を使用しています。蛇口はハンドル式単水栓を使用しています。